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【症例】根尖性歯周炎に対するマイクロスコープを用いた精密根管治療

2026.06.24
| 治療内容 | マイクロスコープを用いた上顎側切歯の精密根管治療(感染根管治療) |
|---|---|
| 期間 | 1ヶ月 |
| 治療回数 | 2回 |
| 費用(施術当時の料金) | 根管治療:66,000円(税込) |
治療前の状態・主訴
患者様は「右上前歯にずっと違和感がある」という主訴で来院されました。
こちらは術前のレントゲン写真になります。

根の先(根尖部)に黒い影(根尖病変)を認めました。虫歯などが原因で歯の神経が失われると、根管内で細菌が繁殖して周りの骨を溶かしてしまいます。この状態を「根尖性歯周炎」といい、治すには根管治療が必要になります。
治療詳細
以下は治療の流れになります。
①治療相談
大船みらい歯科では、保険診療の根管治療でもマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を用いた治療を行っておりますが、より治療の成功率を高めるために、自由診療(保険適応外)の「精密根管治療」という診療メニューも設けております。精密根管治療における、保険診療との主な違いは以下の通りです。
・マイクロスコープを全症例で使用
・ラバーダム防湿の使用
・MTAセメント等の保険外材料の使用
・1〜1.5時間の診療時間の確保
相談の結果、患者様は保険適応外の精密根管治療をご希望されました。
②破折精査
マイクロスコープやCTを用いて、まずは歯を残せるのかを精査していきました。歯の根にひびが入り「歯根破折」を起こしている場合は、状態によっては抜歯が必要になります。本症例では破折が見られなかったため、抜歯をせずに根管治療を行いました。
③精密根管治療
〜根管治療〜
まず、治療する歯にラバーダム防湿を行いました。これはお口の中にゴムのシートを貼ることで、根管内への唾液や細菌の侵入を防ぐ効果があります。根管治療を成功させる上で、非常に大切な処置です。
次に、マイクロスコープを用いて虫歯によって感染した歯質を徹底的に除去します。

その後、細い器具の使用や超音波による洗浄を行い、根の中をきれいにしていきました。
最後に水酸化カルシウムというお薬を根の中に入れ、1回目の治療は終了しました。
〜根管充填〜
後日、根の中がきれいに整ったのを確認し、最終的な材料を根の中に緊密に充填していきました。緊密な封鎖をすることで、今後根の中で細菌が繁殖するのを防ぎます。
治療後の様子
治療後のレントゲン(左)と、9ヶ月後の経過のレントゲン(右)です。

根尖の周りにあった黒い影が目に見えて小さくなり、失われていた骨が再生しました。患者様が長年悩まされていた右上の違和感も消失しました。
主な副作用・リスク
・治療の刺激により、治療中や治療後に一時的に痛みや腫れが出ることがあります。
・歯の構造やひび割れの有無によっては精密根管治療を行っても完全に症状が治まらず、歯根端切除術などの外科的処置が必要になることや、最悪の場合は抜歯が必要になるケースがあります。
「精密根管治療」という選択で大切な歯の土台治療をより確実に行うことができます
今回の症例のように、歯の違和感の原因が、実は根の奥深くで静かに進行していた「慢性根尖性歯周炎」であるケースは非常に多く見られます。
根管治療は建物でいう「基礎工事」にあたります。どんなに高価できれいな被せ物をしたとしても、土台となる根の中に細菌が残っていれば、やがて再発して全てやり直しになってしまいます。最悪の場合、抜歯を宣告されてしまうこともあります。
根管治療は時間のかかる治療です。そのため、十分な診療時間の確保に加え、CT、マイクロスコープ、ラバーダム、そして、保険適応外でしか使用できない材料を用いた「精密根管治療」を選択いただくことで治療の成功率を上げることが可能です。
「何度も根の治療を繰り返している」「歯を抜かなければいけないと言われたけど、諦めたくない」という方は、ぜひ一度、大船みらい歯科のマイクロスコープを用いた精密根管治療についてご相談ください。
大船みらい歯科 歯科医師 林
こちらもご参照ください。
精密根管治療 | 大船みらい歯科
監修者情報
医療法人社団港成会 大船みらい歯科
歯科医師 林 杏子

九州歯科大学卒業/神奈川歯科大学附属横浜クリニック研修/神奈川歯科大学附属横浜クリニック 成人歯科 歯内療法部門 入局/2026年より医療法人社団港成会 入社
所属学会・修了:日本歯内療法学会/日本顕微鏡歯科学会/神奈川歯科大学附属横浜クリニック 歯内療法部門
できるだけご自身の歯を長く残すために、精密な根管治療はとても重要です。
気になる症状やご不安なことがありましたら、お気軽にご相談ください。
患者さまに寄り添った治療をご提案いたします。